加湿器における「臭い」の原因はカビなどの細菌によるものです。
特に超音波式の加湿器は特にカビなどの雑菌が繁殖しやすい構造であると言われています。
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AFIREではミストタンクおよびミスト吹出口内部の見えない場所2ヶ所に264nmの深紫外線(UV-C)ランプを内蔵して雑菌対策を行っています。AFIREのUV-Cはカビの原因となる雑菌を最大で99.99%殺菌してからミストを放出させているため、カビやレジオネラ症の発生リスクを押さえ込んでいます。
- 2018年1月、大分県の高齢者施設において、(超音波式)加湿器が原因で80~90代の男性3名がレジオネラ菌に感染し、うち1名が亡くなりました。加湿器のタンク内でレジオネラ菌が増殖し、加湿器が空気中に菌を散布したため感染したとみられています。加湿器に関わらず、レジオネラ菌の感染事故はビルの空調設備など度々散見されます。
加湿器関連の事故
一般的な雑菌の対策としては
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1. 60℃以上の熱で殺菌
レジオネラ菌は熱に弱い事が知られていますが、70℃以上の高温で、1分以内、60℃以上の高温では、数分間で殺菌できる。とされています。
- 熱による消毒、殺菌は一般的な物ですが、加熱に時間や大量のエネルギーがかかるという点と熱を発生させる事によるデメリットもあります。
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2. 次亜塩素酸やメチルアルコール、その他薬剤による殺菌
COVID-19のパンデミックにより、次亜塩素酸水やアルコールによる消毒は一般的に行われていますが、専門家以外が加湿器に薬剤を使用するのは非常に危険です。
2011年に韓国において「加湿器用除菌剤」による健康被害が発生しています。この事例では、PHMG (polyhexamethylene guanidine) またはPGH (oligo(2-(2-ethoxy) ethoxyethyl guanidinium chloride) を主成分とする除菌剤を加湿器内の水に入れて使用したため、肺損傷が引き起こされ多数の死者が出ました。このため、我が国の厚生労働省は除菌剤や化学薬品を加湿器に使用しないよう推奨しています。
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3. 紫外線照射による殺菌
紫外線ランプというとエビデンスのない最新の殺菌手段に聞こえますが、太陽の光に殺菌効果がある事は古来より知られています。
太陽光の中では紫外線の波長(350nm)にその殺菌効果が高く認められ、この波長を中心に研究が進められた結果、深紫外線(100-260nm)はさらに殺菌能力が高い事(紫外線に対して1,000倍以上の効果!)が判明しました。
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照射する量にもよりますが、わずか”数秒”で主要な雑菌のDNAに効果を及ぼし、殺菌・不活性化できる事から、近年は病院、エスカレーターの手すり、マスクの除菌、空気清浄機内など、あらゆるパブリックスペースの衛生管理手段として利用されています。この「殺菌ランプ」については下記、日本照明学会のパンフレットに詳しい効果の説明や注意事項が掲載されておりますのでご参照ください。
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また、アメリカ・コロンビア大学のDavid J. Brenner教授の研究においても深紫外線(UV-C)の照明を活用して、コロナウィルスやインフルエンザウィルスの空気感染防止に効果があると発表しています。
同教授の研究によると
”222nmの光は、皮膚の表面の角質層や目の表面の涙液層さえも透過しないので、私たち人間にとっては安全ですが、細菌やウイルスは物理的に非常に小さいので、222nmの光は効率よく殺菌するのに十分な透過力をもっているのです。
例えば、コロナウイルスやインフルエンザの蔓延を防ぐために、学校で結核の蔓延を防ぐために、避難所でコロナウイルスや新型インフルエンザなどのウイルスの世界的な蔓延を防ぐために飛行機や空港で、この新兵器の幅広い応用を私は想像しています。”
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この研究が進んで、薬剤や熱ではなく人体に害のない光の力で除菌や殺菌が当たり前になったら素晴らしいですね。
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AFIREではまだ222nmのランプは採用されていませんが、264nmの深紫外線ランプを通常の運用時には見えない場所へ配置して雑菌対策を施しています。AFIREは50cmを1スパンとし、50cm毎に2カ所で殺菌を行っています。100cmモデルでは4ヶ所、150cmでは合計6ヶ所に深紫外線ランプが配置されているという具合です。
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紫外線殺菌・除菌関連の記事・研究・製品など
- ウシオ電機の紫外線除菌技術「Care222®」
- ウシオ電機と神戸大学大学院の研究グループが222nm紫外線がヒトの皮膚や眼にも安全であることを報告
- 東京大学先端科学技術研究センター 小規模水供給システムの安定性及び安全性確保に関する統合的研究
- 広島大学病院 「新型コロナウイルス感染症に対する222nm紫外線を用いた感染対策に関する研究開発」