光のレイヤリング - 照明設計の考え方

デザイナーがレイヤーを大好きなのには理由があります。ファッションデザイナーはレイヤーを使って新しいルックを作ります。料理のデザイナーはレイヤーを使って驚くほど美味しい料理を作ります。香りでさえ、そのニュアンスを引き出すためにレイヤーを使っています。照明も同様です。照明でレイヤリングテクニックを使えば、部屋に深みと奥行きを与えたり、一瞬で雰囲気を変えたり、お気に入りのものを、より魅力的に演出できます。

照明レイヤリングの基本をマスターして、素敵な照明計画を立てましょう。

照明設計における3つのレイヤー

• アンビエント照明
• アクセント照明
• タスク照明

レイヤー1：アンビエント照明 (環境光・全般照明)

アンビエント照明は個性的な照明の絵を描くための土台やキャンバスだと考えてください。キッチンの中央にある大きなライン照明や、ファミリールームや大広間にあるトラック照明、そしてダウンライト。これらの照明で空間全体の照度設定を行っています。

レイヤー2：アクセント照明 (ターゲット照明)

 アクセント照明は、あなたの好きなものに文字通り輝きを与えるものです。アクセント照明とは、装飾的な照明を指します。デザインを主張する照明器具や、家具、オブジェ、植物、ポスターや絵画など”もの”を引き立てる照明器具など、あなたの家の中で照らしたいものは何でもいいのです。

 アクセント照明は、バー、カウンターやキッチンアイランドの上のペンダント、壁の上に設置されているブラケット、本棚の中に仕込まれたライトなど、部屋を華やかにしてくれるものがあります。

レイヤー3: タスク照明 (作業灯)

 タスク照明は、毎日のToDoリストを完了させるために必要な照明です。タスク照明レイヤーは、宿題をする、本を読む、料理をする、お化粧をする、歯を磨くなどの日常的なタスクを行う場所に特化しています。タスク照明がキャビネットの下やキャビネットの上、鏡の周りに多いのはそのためです。

+α トーキック照明を聞いたことがありますか？

 トーキック照明は、キャビネットのベースラインを強調し、キャビネットが "浮いている "ような錯覚を起こすことができます。また、フローリングに微妙なアクセントを加えることもできます。もう一つの利点は？安全性です。トーキック照明はナイトライトとしても機能するため、夜中のおやつの時間などに非常に便利です。

スイッチについての補足

照明レイヤリングの大きな利点の一つは、あなたや、あなたの家族の生活に合わせて動作するよう設定できる事です。心に留めておくべきアクセサリーは、スイッチとセンサー、そして調光器です。

早く寝る子供がいますか？調光可能なシーリングライトは、絵本の読み聞かせや就寝の合図にもなります。

洗濯物で手一杯ですか？ドアが開いたときに点灯するセンサースイッチは、洗濯物を運ぶのに便利です。

まぶしい光を避けて夜を快適に過ごしたいですか？調光器とモーションセンサースイッチを組み合わせれば、部屋に入るとゆっくりと優しい光が差し込んでくるので、目が楽になります。 

さらに、現在普及が進んでいるAppleのHomePodやGoogleのEcho、AmazonのAlexaなどスマートスピーカーと連動させれば、暗い中、スイッチを手探りで探す必要もなくなるでしょう。

楽しい照明制御のお話はまた、別の機会に。